現実のアンブロシア
Rockstarのアンブロシア紹介は「レオナイダに甘さを届ける」という題で、「レオナイダの健康と富をめぐる戦いはここから始まる」という宣伝文句のような一節を置く。説明はさらに率直だ。レオナイダの中心では、代償を問わず米国の産業と昔ながらの価値観が力を保ち、Allied Crystalの製糖所が仕事を与え、地元のバイカー集団がそれ以外のほぼすべてを与えるという。
フロリダには「米国で最も甘い町」を名乗るクルーイストンがある。オキーチョビー湖の南岸に位置し、製糖工場を中心に発展した。Rockstarはこの町も他の実在の町もモデルと名指ししていない。ただ、共通点は見逃しにくい。
画像の見方: 最初がGTA VIの公式画像、次が実際の写真。共通点を比べるもので、Rockstarが特定の場所や会社を模写したという主張ではない。
工場を中心にできた町
アンブロシアの最初の公式画像は、夜の街並みと遠くの煙突を捉える。


オキーチョビー湖周辺の現実の砂糖産地も、道路からは平らな畑とその奥の煙突に見える。クルーイストンの工場は1929年1月19日に開業した。元の会社の破産後、1931年に買収されてUnited States Sugar Corporationとなり、町も育った。上の写真は近くのベルグレードにある別の工場だ。クルーイストン工場の自由に使用できる写真は見つけられなかった。
「Allied Crystal」はRockstarの創作だ。実在の製糖会社と名前を比べるファンもいるが、公式資料に実在企業を示すものはなく、ファンの読みとして扱う。
レオナイダの中心
Rockstarはアンブロシアをレオナイダの中心に置く。現実のフロリダの製糖業も州の内陸部に集中している。オキーチョビー湖の南側、排水された泥炭地からなるエバーグレーズ農業地域は約70万エーカーで、ProPublicaによると全米のサトウキビ糖の半分超を生産する。

湖も背景にある。オキーチョビー湖を囲む全長143マイルの土の堤防Herbert Hoover Dikeは、ベルグレード、パホキー、サウスベイ周辺で約2500人が亡くなった1928年のハリケーン後に築かれた。15億ドルを投じた修復は2023年1月に完了した。

燃える畑
別の公式画像では、夕暮れにアンブロシアの作物の畑が燃えている。


フロリダでは収穫前に葉を取り除くためサトウキビ畑を焼き、それぞれ州の森林局の許可が必要だ。降る灰は住民に「黒い雪」と呼ばれる。Palm Beach PostとProPublicaの共同調査は焼却期のベルグレードで汚染の急増と救急受診の増加を報じる一方、業界と州当局は空気は安全と主張する。Florida State Universityの2022年の研究は、サトウキビ火災の微粒子に関連する南フロリダの死亡を年間約2.5人、推定範囲を1.2~6.1人とした。
だから「レオナイダの健康と富をめぐる戦い」は含みのある言葉だ。仕事と空気の質の対立を指すというのは編集部の解釈で、Rockstarが述べたものではない。
バイカー集団に現実の対応はない
残る画像2枚には、揃いの革のベストで道を走るバイカー集団と、片方が拳銃を持つ二人組がいる。Rockstarは集団が「それ以外のほぼすべて」を与えると書く。現実との比較はここで止まる。実在の砂糖産地をこのような集団に結び付ける根拠は見当たらず、そう示唆もしない。

ファン説にとどまること
ファンWikiはアンブロシアをクルーイストンの再現と呼び、ベルグレードを加えるものもある。Rockstarは実在の町を名指しせず、ファンWikiは一次資料ではないため、意見として扱う。公式に確認されているのはアンブロシアの名、Allied Crystalの製糖所、バイカー集団、上述の場面だ。
アンブロシアのWiki、Allied Crystal製糖所、両方の位置を示す地図も参照。
